中古バイク屋は全国にたくさんあるのに、なぜどこも潰れずにソコソコの経営が成り立っているか、気になりませんか?
そんな方のために中古バイクの秘密解明をしていきたいと思います。
なぜ中古バイク市場が上手く機能しているのかというと、「1台の中古バイクが何回転もしてくれるから」なのです。
どういうことかというと、誰かが中古バイクの買取に出すと、それがカスタマイズされ、改修すべきところは改修して中古バイク市場に売り出されます。
中古バイクのディーラーによって、新しい買い手に引き取られていきます。
「売る・買う、売る・買う」を1台の中古バイクが何回転も演じてくれるので、中古バイク市場は品薄になることなく、一定の量のバイクが確保され、1回転ごとに利益をあげていくことができます。
たとえば1台の中古バイクを買取側からみた場合、30万円でオークション会場から仕入れて市価50万円相当のカスタマイズを施し100万円で販売したとします。
50万円相当のカスタマイズ代は、原価計算すると高くても30万円程度になります。
つまり1回転でカスタマイズ代50万円から原価を差し引いた20万円と販売価格に上乗せした分の差額20万円、合計40万円が粗利益ということになります。
粗利ベースで単純計算すると、40万円ずつ粗利を出して、1台の中古バイクが市場で5回転してくれると200万円を稼いでくれることになります。
1回の所有で2年、5回転で10年、型式の価値基準からして10年を経過すれば、一応のお役御免といわれていますが、それば舞台でいえば第1幕の終了であって、まだ2幕目も3幕目もあります。
たとえば2幕目は海外輸出、3幕目は部品・部材、いわゆるパーツで稼ぐステップです。
このように1台の中古バイクの寿命は極めて長く、稼ぎ出すお金も半端ではありません。
これも中古バイクという市場の面白さです。